最初に「利益」について考えていなければならないことは、・・・
一般的には、「利益」は売上から原価を差し引いたものです(下図)
マーケティングを行なう上で、
ブランディングや差別化、あるいはブルーオーシャン戦略で考える際、
という概念が存在しますが、図にすると下図のようになります。
ということは、
「利益=お金」ではなく、「利益=付加価値」と捉えることができます。
「付加価値」が高ければ高いほど、「利益」も向上することになります。
※実際には、付加価値を利益にしてくれる顧客の存在があります。(顧客創造)
「付加価値」とは、外部から調達した原材料やサービスの対価として支払った総支出と、 製品やサービスの売り上げによる総収入との差である。言い換えれば、「付加価値」は企業のあらゆる活動のコストと、それらの活動から得られた報酬との差である。
ですから、
赤字経営の多くの企業や事業主は「付加価値」が薄い(低い)ことで、
レッドオーシャン市場で激しい価格競争を行ない、
差別化にもならないサービスを従業員に押し付けている現状がある・・・
のではないかと考えられます。
最近の「ブラック企業」と言われている企業の経営者の多くは、
「利益=お金」と考えてしまい、目先の利益のみを追求しているようにも感じられます。
ですから、
「コスト削減=お金を使うな!」という発想しかなく、
人件費(残業代や保険料など含め)や活動経費(従業員が負担)さえも
まともに支払わないわけです。
今の時代、そしてこれからの時代に存在し続ける企業・事業主になるためには、
この「利益向上」というものを「お金の増加」という考えではなく、
「付加価値の向上」(高付加価値)と捉えていく必要があると思うのです。
各リソースを活かし「付加価値」を向上させる
では、
どうすれば「付加価値向上」(=利益アップ)につながるのでしょうか。
ある質問(例え)があります。
あなたは、自動車を貰いました。
この自動車で何か仕事を始めようと考えました。
何をしますか?
というものです。
如何でしょう・・・
ある人は、自動車を通勤に使い、離れた大企業の従業員として働きました。
ある人は、従業員を雇って宅配屋を始めました。
ある人は、自分でタクシーの運転手を始めました。
ある人は、レンタカー屋を始めました。
どのように考えられるのか・・・それは個々人で変わってきます。
もしかして中には、自動車を売ったお金でお店を始めました・・・
という方もいるでしょう。
この自動車をどのように扱うのか、で「付加価値」の捉え方は変わってきます。
「ヒト」「モノ」「カネ」「情報・知識」の経営資源要素の観点で、かつ
その時の自身の立場がどうなのか、を考察しながら、
最も「付加価値」を向上できる(可能性のある)方法は何なのか?
ということを、実際の現場・事業で考えていきます。
この資源要素(リソース)は、「ヒト」が主体であり、
「モノ」「カネ」「情報」を活用するのは「ヒト」です。
そして、
「ヒト」「モノ」「カネ」「情報・知識」はコストにもなりますが、
逆に「利益」を得るための大切な資源(リソース)です。
「利益=付加価値」という認識で進めると、
「ヒト」「モノ」「カネ」「情報・知識」には、
「付加価値」を生じさせる要素もあると考えます。
ようは、「付加価値」とは一つでもなく、一方(片方)からでもなく、
それぞれの資源(リソース)から「付加価値」を向上させることが可能である、
と言えます。
この「付加価値」が高くなればなるほど、「高付加価値」となり、
価格競争・レッドオーシャン市場から脱し、利益を向上させることができるということです。
この考えは、資源(リソース)のみならず、
ビジネス(事業)プロセスでも可能になります。
ある程度の規模の企業組織の中で使われる
マイケルポーター提唱の「バリュー・チェーン」Value Chainに相当します。
バリュー・チェーンから発掘する「付加価値」
各プロセス(業務)の中で訴求された価値が連鎖的に積み重なり、
プロダクト・サービスに付加された価値としての「マージン=利益」がプラスされ、
市場・マーケットに供給される、というイメージのフレームワークです。
※プロセス内容は企業・業態で変わります。
この「バリュー・チェーン」の分析は、
他者(ライバル・競合者)との差別化=優位性を見出だすにも有効であり、
そこから市場のKSF(Key Success Factor=重要成功要因)を見つけ出すことにも
繋がるものです。いわゆる”強み”となっていく部分です。
これは、個人事業主であろうと、
ビジネスを行なう上で、いくつものプロセスがあるわけですから、
そのプロセスを分析しながら、価値訴求を行ない、
できるだけ「付加価値」に繋がる要素を発掘するのです。
「利益」をアップさせることは、
「付加価値」を高めていくことであり、
そのためには確実にプロセスを理解し、その中で
「高付加価値」になるよう経営資源(リソース)を
コントロールしながら、
各コストを適正にマネジメントしていく
・・・
ということになります。
![]() |
収益アップするための フレームワークとレポート (全99頁/約30Mb) |
ご購読頂き、ありがとうございます。
⇒ お問い合わせフォーム
![]() |
─────────────────────────
ビジネスセミナーから、コーチング、資産運用まで、
探せるポータルサイト「セミスタイル」
マネーや経済に限らず100種類以上のセミナーを公開中。
─────────────────────────
Pingback: 収益アップさせるビジネスモデルの考え方 | 守破離型自己価値成長企画
Pingback: 売上をアップする基本的な方法 | Businessにつながる