企業や学校で言われる「リーダーシップ」とは、「マネジメント」と混同されている傾向があります。「リーダーシップ」と「マネジメント」の違いについて、まとめてみました。「リーダーシップ」は十人十色のタイプがあります。当記事は私釈もありますので、参考程度に。個人の受止め方で良いと思っております。

 

リーダーシップとマネジメントの違い

 

(私釈ですが)リーダーシップは「結果責任」であり、マネジメントは「遂行責任」です。

マネジメントにも当然のように結果責任があったりしますが、最終結果に対する全責任はやはり戦略やビジョン、目的を定めたリーダーになります。

会社組織での例えで考えてみましょう。
リーダーは、ある目的地を目指し、地図とコンパスをマネージャーに渡し、目指すべき目的地と理由を示します(リーダーシップ)。
マネージャーは、メンバーと共にその目的地に辿り着くために、経路・手段・コスト・スケジュール・そこまでの危険要素(リスク)などを分析し、プランを立て、実際に行動します(マネジメント)。その遂行の責任はマネージャーになりますが、その目的地を決めるのはリーダーです。もし、辿り着いた目的地にそもそも何もなかったとか、すでに他の組織のものになっていたとか、その結果に対しての責任はリーダーになりますので、その目的地を定める際の決定自体が間違っていたことになります。その結果責任はリーダーシップによるものだということです。もし、目的地に辿り着けなかった場合、マネジメントにも問題がある可能性もありますが、その際も目的地に辿り着けるような戦略、準備、フォローなどを行なうのがリーダーシップになります。辿り着けない結果に対してもリーダーシップの結果責任ということです。

 

著名人による定義

 

リーダーシップに関する学者が多くいますが、著名人による「リーダーシップとマネジメントの違いの定義」を参考にすると、

ジョン・コッター(John Kotter)

リーダーシップは変化に対応するもので、マネジメントは複雑なものに対応する。

ウォーレン・ベニス(Warren Bennis)

リーダーは地平線を見つめ、マネジャーは足下を見る

ピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker

マネジメントは物事を正しく行なうことであり、リーダーシップは正しいことをすることであるManagement is doing things right; leadership is doing the right things.)』

ジョン・マリオッティ(John Mariott)

リーダーは建築家で、マネジャーは建設業者。

●そして、「7つの習慣」のスティーブン・R・コヴィー氏は、著書に

リーダーシップは第一の創造(知的な創造)であり、マネジメントは第二の創造(物的な創造)にかかわるものである。

リーダーは「正しくはしごをかけること」であり、マネジャーは「はしごを効率よく登ること」である。

リーダーシップは「望む結果」に集中し、マネジメントは「手段」に集中する。

と表現しています。

 

つまり、先ほどの例にもありますように、

リーダーシップは、地図とコンパスを渡しビジョンや目的を提示することであり、さらに中途の軌道修正する役目です。マネジメントは、その目的地までの道のり、手段、時間、コスト、リスクなどを決め辿り着くことです。リーダーは中長期的な視点で戦略を立て、マネジャーは短期的に戦術を決めます。
その際、リーダーはリソース(ヒト・カネ・モノなど)を準備しておくこと、もしくはマネジャーの立案に沿ってリソースなどを準備することも役目です。

リーダーは俯瞰(鳥瞰)的に組織・チームの行動・状況を把握し、マネジャーは現場の指揮・管理を行ないます。
リーダーはモチベーション向上のための環境などを整備し、マネジャーはモチベーションを制御(コントロール)します。

などなど、色々な違いが見えてきます。

 

「リーダーシップ」「マネジメント」は家庭や自己内でも

 

これは、会社組織でなく、家庭内や自己の内にもあり得ることです。

例えば、
家庭でお母さんが夕食にカレーライスを作ると決めます。その材料などの買い物を小学生の娘にお願いしました(リーダーシップ)。お金と買ってくる材料のメモを渡します。娘は、道順や店内、材料の種類などをこれまでの経験の中で知っている知識を活かし遂行します。娘はそれを遂行する責任(マネジメント)はあります。しかし、お米がないことに気付いたお母さん。当初の目的であるカレーライスを作ることが出来ませんでした(結果責任)。

 

このように、複数人が集まることで、リーダーシップやマネジメントの場面は大小様々ですが、日常生活の中で発生していると考えることができます。

育児の経験のない奥さんからすれば、育児について経験のある母親(お姑さんなど)と一緒に数ヶ月過ごし、色々アドバイスなどをしてもらう人もおられますが、その際母親はリーダーシップを発揮します。

(私もあるのですが)親戚の子供(5歳)とテレビゲームをする時、私がゲームに詳しくないため、その子供が色々とレクチェーしてくれます。その子がリーダーシップを発揮しているのです。

行ったことのない高級レストランに、そのクラスのレストランで働いたことのある妹と一緒にディナーコースを食しに行きました。妹に服装から食事マナーなどを教えてもらいながら、緊張しながらも楽しむことができました。その際、妹がリーダーシップを発揮したことになります。

社内で新しいパソコンに切り替わりました。しかし、OSやバージョンが変わってしまい、課長は会議の資料を作成しなければならないのに、困っていました。その時、入社して1年目の事務員がそれに気付いたようで、ソフトの新バージョンの操作について教えてくれました。

・・・

何気ないことかもしれませんが、その状況に応じて、知っている人が自然にリーダーシップを発揮します。誰しもが持っているそれぞれの能力だということが言えます。

この自然的に発生し得るリーダーを「エマージェント・リーダーと呼びます。

リーダーとして発揮する機能として8つあると言われていますが、これ自体を知らなくてもリーダーシップを発揮できるのです。

例えば、

・何をやるべきなのを理解している
・状況を説明することができる
・コントロールすることができる
・計画、予定を立てることができる
・動機(共にやろうという気持ち)を与えることができる
・手本を見せることができる

子供でも経験して説明できるようになれば、リーダーシップを発揮することはできるのです。勿論、コントロールする、あるいは責任をもつことは大人になっても難しいのですが、リーダーシップは特別な人の特殊な能力ではないということです。

「リーダーシップ」「マネジメント」とは、役柄や年齢などは関係ありません。

「リーダーシップ」や「マネジメント」は、人が行なうことになるのですが、一人一人の役目ということではなく、その行動であったり、状態であったり、能力であるわけです。

ということは、一人の中に介在しているということが言えます。

例えば、
お母さんが(家族のための)夕食にカレーライスを作ろうと決め(リーダーシップ)、それに必要な人数分の材料やコスト、料理の時間などを踏まえながら自分で買い物に行き、帰ってきて自分で順序よく調理を始め、カレーライスを作り上げます(マネジメント)。

野球の試合で負けてしまった中学2年生の息子が、相当悔しかったのか、自らプランを立て(リーダーシップ)、早起きをしてランニング、練習して遅く帰宅してきて後も、素振りを100回 、腕立て伏せを100回、毎日やるようになりました。食事についても学校の先生とインターネットで分析し、自分なりの取り方を母親にお願いして食事をするようになりました(マネジメント)。

仕事での新規顧客先でのプレゼンに失敗し上司に怒られた父が、2週間後の別顧客先のプレゼンに必ず成功すると上司にコミットし(リーダーシップ)、顧客の真のニーズを再調査し、提案の内容や資料の変更を3日前までに行なって、プレゼンの研究や話し方の改良、練習などを徹底的に行ない、プレゼンに臨んだ(マネジメント)。

 

このように、自分の中でのリーダーシップやマネジメントを発揮する場面など数多くあるはずです。これらを、「セルフ・リーダーシップ」「セルフ・マネジメント」と呼びます。

「セルフ・リーダーシップ」については別頁>>

キャリアデザイン(下図)とは、自分の中の「リーダーシップ・キャリア」や「マネジメント・キャリア」などを向上させ、セルフコントロール力を高めていくことにもなると考えられます。

careerdesignキャリアデザイン

 

日頃から、これらを行なうことがとても重要であると考えられますし、このような経験がキャリアを成長させていくということが言えます。

 

 

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