「グラジェネ」とは、「グランドジェネレーション」の略称。

グランドジェネレーション」とは、
従来一般的に使われてきた60歳を過ぎたシニア世代です。

この”シニア”の定義も決まっておらず、社会的には50歳代から”シニア”、
行政では55歳からシニア、国民的には60歳代からシニア・・・
色々な年代で使われてきているのが現状です。しかし・・・
実際の60歳代の人達の大半が、”シニア”と呼ばれることが嫌だということ、

それとともに、
まだまだ60歳代は元気な人が沢山いるために、”シニア”ではなく、
最上の世代という意味を含めた敬称として

グランドジェネレーション」(略称:グラジェネ)

が提唱されました。

提唱したのは、映画「おくりびと」の脚本家小山薫堂(くんどう)氏です。
ということで、私もこの「グランドジェネレーション」を使っております。

 

 

さて、多くの日本企業には、

役職定年制」「賃金規定における50歳代従業員の給与減または昇給減」が存在します。

役職定年とは、役職ある人(管理職)が規定の年齢になると、役職を下ろされるという制度。
ちなみに役職任期制がありますが、これはまだ別の制度です。

 

厚労省(平成21年)発表では、約48%が「役職定年制」があります。

公益財団法人日本生産性本部発表では、

2000年に約89%あった「定期昇給制」(通称ベアと言われる日本的制度)が

2013年で約67%まで減、そのうちの約50%が「一定年齢までの昇給」と

なっています。そしてその昇給年齢停止が平均48.9歳ということです。

 

今お勤めの会社では、そのような制度のあるなしはご存知ですか?

ご存じない場合は、確認しておくことをお勧めします。

 

ここで考えていきたいのは、

世間で言われている「セカンドライフ」についてです。

 

セカンドライフではなく、「サードライフ」を!

 

私の中では、定年退職後の人生が

「セカンドライフ(第二の人生)」だという概念に違和感があるのですが、

この概念でいくなら定年後の人生は

サードライフ(第三の人生)」だということです。

 

その理由は単純なのですが、

親(養育者)と共に生活する養育されている期間を「ファーストライフ」

社会人として、依存型自立的生活をしている期間を「セカンドライフ」

そして定年後に自立型自立的生活の期間を「サードライフ」と考えます。

※自立型自立的生活とは、個人事業主も含め経営者としての生活です。
ですから、定年後年金生活を送られる場合はセカンドライフでしょう。
既に経営者・事業家は依存型自立的生活には当てはまりません。

 

最近ではバーチャルの世界を「セカンドライフ」という傾向がありますので。

とにかく、これまでの

「セカンドライフ」的なイメージを脱して欲しいと思っております。

ようは、

年金生活のホクホクの安定した豊かな生活は幻想になってきているということです。

 

 

この「役職定年制」や「賃金規定における50歳代従業員の給与減または昇給減」は、

会社の規定なので仕方がない・・・ようにも思えますが、実際には問題も多く、

反対している税理士さん、会計士さんもいます。

 

実際にこの制度の対象となっている人達は誰かというと・・・

そう! 「ミドルシニア」世代です。

 ※「ミドルシニア」の定義が確定しているわけではないので、
私の方では、50歳代を「ミドルシニア」と(勝手に)当てはめております(^^)
会社によっては、さらに早い45歳からがミドルシニアとしているようです。

 

今回は、

「役職定年制」と「賃金規定における50歳代従業員の給与減または昇給減」、

それ以外の他の問題についてもフォーカスし、そして

「ミドルシニア」の現状を踏まえた上で、

後記に「グラジェネ」準備期間である「ミドルシニア」のあり方を提案します。

 

 

「役職定年制」について

 

「役職定年制」のラインは、

私の経験としては55歳が多いと感じますが、53歳、57歳などの企業もあります。

これは下図のデータからも分かります。

 

人事院の役職定年年齢別企業数割合

(出典元:「人事院」役職定年年齢(部長級・課長級)別企業数割合)

 

この制度は、

「後進育成」(後任の役職・管理職者の育成)を主として考えられています(建前)が、

人件費抑制(本音)がしやすいパターンであると言うことです。

※育成はこの制度ではなくても可能だからです。

 

この対象となる(役職に就いていた)人は

「責務の重荷が下りた」と喜ぶ人も一部いますが、その後の問題が多々あります。

 

例えば、

・役職手当がなくなることでの所得が大幅に下がる

・役職がなくなったために、モチベーションが下がる(キャリアショック

・役職がないということで、仕事が適当、仕事の姿勢がいい加減になる

(本人はしっかりやっているつもりのようですが・・・)

・次の役職(年下)の人との関係が悪くなる(ことでの社内雰囲気悪化)

モラールの低下

などです。

 

確かに、

「役職定年制」というのは、日本人の性質・性格として全員平等の制度が良い、

という判断もあるからだと思います。

別の制度である「役職任期制」の定期満了による終了ということで解決しそうですが、

改選制・再任制があれば、そこに再任されるされないという人間関係の泥沼化しそうな

トラブルなども発生し得るので、「役職任期制」を導入する企業は少ないようです。

 

結局、その対象となる人への判断、評価をしたくないがために、

一律一定の「役職定年制」を導入しているわけです。

 

この制度を導入している企業の場合、大手企業・中堅企業であれば、

それなりの役職定年後の体制を準備しておくことが重要なのです。

例えば、

・他部署、グループ会社や取引先への異動、斡旋

・社内での経験を生かした専門的部署での活用

・社内での特別な役職を準備しておくシステム など

 

中小企業であれば、上記の準備態勢は困難な場合もありますが、

役職定年後の体制が何も出来ていない場合は、問題かもしれません。

 

 

「役職定年制」が無い場合でもそうですが、

他部署あるいは外部会社への異動・出向などによる人事を絡めて

役職(管理職)を外す、次の人に変わってもらう傾向は当然あります。

 

役職ある人も、会社の都合・判断で、

人生・生活を一変させてしまう出来事は可能性として大だということです。

 

場合によっては、「窓際族」「社内ニート」・・・。

 

madogiwazoku

 

勿論、最悪なのは「解雇リストラ)」です。

 

こんなことがあったとして、

次に展開できるスキルやリソースはありますか?

 

会社の都合で人生をマイナスに左右されるのではなく、

そんな時でもすぐにプラスにコントロールできる能力が

あった方が良いのでは・・・と感じます。

 

 

「賃金規定における50歳代従業員の給与減」について

 

この年齢による給与減については、前項の役職に就いていない方にも

大きく関与する制度です。

 

厚生労働省平成25年賃金構造基本統計調査年代別賃金水準

(出典元:厚生労働省HP/平成25年賃金構造基本統計調査より)

 

上図の具体的な数値は、厚労省発表の

平成25年賃金構造基本統計調査の標準の労働者」で確認できます。

 

給与減に伴う業務軽減があれば問題視されないのかもしれませんが、

実際には業務軽減がない状態で給与減となるため、こちらも問題が多々生じます。

・所得が大幅に下がる

・モチベーションが下がる

・仕事が適当、仕事の姿勢がいい加減になる、だから扱いづらい

・悪口、陰口が増え、人間関係が悪化する

などです。

 

確かに、

年齢による作業能力、効率が落ちる場合なども一部あるかもしれませんが、

スキル・技術、能力、体力など効率が下がらない状況の中で考えると

給与減は、非論理的であり、合理的ではないと判断できます。

 

それは、

その対象となる人の能力レベルでの判断が不在だからです。

ですから、

「定期昇給制」ではなく、能力や考課による昇給制を導入している場合、

年齢による減給というより、能力による減給、現状維持とすることができます。

 

といって、

50歳超え、55歳超えで、能力アップによる昇給があるかどうかは微妙ですが・・。

 

その一つの参考データがあります。

それは、正社員の賃金額と業務内容・成果とのミスマッチの結果です。

 

先ず、

ミスマッチが生じているだろう最も多かった年代が、50歳代だということです。

(ミスマッチ・・・内容・成果と比較して賃金水準が高いとしている)

再度、日本生産性本部のデータです。

ミスマッチの年代

(出典元:「公益財団法人日本生産性本部」ミスマッチの年代)

 

ただ、

当然ですが、このデータは全ての50歳代に当てはまるわけではありません。

 

業種別と企業規模で考えると、

業種別の製造業では、「44.9%」の企業が50歳代のミスマッチと考えており、

建設業では、「16.7%」の企業がミスマッチと考えています。

企業規模の従業員1000〜2000名未満規模の企業では「54.8%」、

500人未満規模の企業では「37.5%」が50歳代のミスマッチと捉えています。

 

私は、

製造業というのは、特殊・特定(技術的・身体的)の仕事を除くと

10歳代から60歳代まで同様の業務に従事しますし、数値的成果が見えづらいため、

年齢ごとに賃金アップする定期昇給制であれば、その高年齢者のミスマッチというのは

客観的に限らず、主観的に考えても仕方がないように感じます。

 

私が今回のデータで気になったのは、こちらのデータでした。

 

(出典元:「公益財団法人日本生産性本部」ミスマッチの割合)

(出典元:「公益財団法人日本生産性本部」ミスマッチの割合)

 

年代、業種、企業規模関係なく、

ミスマッチの正社員の全体数に対する割合が、0〜4割未満が80%超えということです。

さらに、0.8%だけではありますが社員の8割以上が、ミスマッチとしているのです。

 

この調査に回答したのは、おおよそ人事又は経営者だと思います。

ミスマッチの割合が高ければ高いほど、そこの人事又は経営者の採用基準、

育成制度や育成レベル、そして理想とする賃金体系や従業員レベルなどを

どう考えているのか不思議でならない結果なのです。

 

これに付随する別のデータがありますので、後ほど次の項目で。

 

 

とにかく、

年齢による給与減については、労使規定によるものであれば

改善要求も険しい場合もありますので、今後の対策として考えなければなりません。

 

参考程度になる最近の話しでは、

NTTが65歳までの継続雇用制度の導入のために、

40歳前後以降からの昇給割合を減らす労使協定を締結し、スタートしました。

ある意味、減らして長く貰うというパターンです。

 

でも、65歳以降は少ない年金生活になるのは変わりありません。

 

 

人事と50歳代社員の意識のミスマッチ

 

参照元:日本マンパワー

 

50歳代の従業員が多い企業は多々あると思います。

その中で先ほどもお伝えしたミスマッチはあっても仕方がないのですが、

ここでお話しするのは、少し深刻な調査結果だと考えます。

なぜなら、

思い込みによる自身の評価(自己認識)が、

今後とんでもない展開になる可能性だってあるからです。

 

冷静になって、自らを分析する必要があると考えております。

 

人事(企業認識)と50歳代社員(自己認識)の差について

 

(1)仕事上の強み、弱みを正しく把握している。

自己認識 64.6  ・・・ 企業認識 36.2

 

(2)職場が変わっても、よい人間関係をつくるよう努力している。

自己認識 65.0 ・・・ 企業認識 37.7

 

(3)自分しか知らない仕事のノウハウを、部下や後輩に伝えている

自己認識 52.4 ・・・ 企業認識 44.0

 

これはどういうことかと言うと、

自分の認識(自己評価)より、企業の認識(他者評価)は低いことを現しています。

ようは、

自分が思っているほど、他人は評価していないということです。

 

これは、家庭でもある話しです。

近年の「熟年離婚」が、身近に起きているのです。

 

 

もし、

定年後も(どんな型にしても)働き続けたいと思うのなら、

この自己認識(自己評価・分析)と、企業認識(他者評価・分析)の差は、

早いうちに埋める必要があると思います。

特に、強み弱みの分析は必要です。

 

プライドもあったりするのですが、

定年後はその企業とは関与しないかもしれないわけです。

ということは、

自分の認識、プライドだけで次に進んでも、痛い思いをする可能性もあるのです。

他人の評価に耳を傾けるのも早いうちだということになります。

 

 

次の調査結果・・・

・定年後も働き続けたい方は、57.3%

・定年後の将来の見通しが明るい方は、15.9%

・50歳になって見つけた”やりがい”、がない方は、76.6%

 

からでも言えるのですが、理想と現実のギャップが本人にあること、

そして、問題はその企業側の環境で、

・50歳代社員の活用を意識した評価制度の導入が、21.4%

・定年までの働き方、定年後の過ごし方を考える研修導入が、36.4%

 

という結果があるように、それほど50歳代以降の人生に対して

真剣ではない企業体制が現実にあるということなのです。

 

60歳だろうが、65歳だろうが、定年後の生活については、

企業は関係ありません。

莫大な退職金があれば良いのですが、1,000万円そこらでは、

マイホームローンなどがあれば、すぐに消えて無くなります。

 

退職金が雀の涙程度なら、シッカリと次の展開を予想し、

事前に活動すべきだと考えます。

 

 

 

脱セカンドライフ思考」とは、

従来の自分の好きな時間を過ごすだけのセカンドライフイメージは止めて、

生活費も含め、豊かな人間関係の構築と社会への貢献度が

とても重要であることを認識した上で、

ミドルシニア」時期に何をすべきなのかを考え、

キャリアデザインパーソナル・ケイパビリティのコーディネート」を

実践していくことが、シニア時期の豊かさ、充実感を左右すると思うのですが、

 

如何でしょうか?

 

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